こんな単純なミスを繰り返すのは、気が抜けているとしか思えない! 確かにそうかもしれません。部下によっては「そのうえで、何に気を付ける?」といった質問が有効になる場合もありますが……本当の原因はあなた自身にあるかもしれません。
「ミスが起きたのは自分のせいではない」と部下は思いがち?
ミスをするのは、必ずしも悪いことではありません。ミスをしない人はいないし、人はミスをすることで学習します。ただ、いつまでたっても同じミスを繰り返すとなると、話は別です。
メールの送り方をいつも間違える若い部下がいるとします。他部署や社外へのメールは基本的にチームアドレスから送るよう言っているのに、よく自分の個人アドレスからメールを送ってしまう。「この案件でやり取りするときは私をCCに入れて」と伝えたのに、数日たってもメールが来ないと思って尋ねてみると、「CCに入れ忘れました」と言われる。ファイルを送付するときは指定のファイル転送サービスを使うように社内マニュアルで決められているはずなのに、いつもメールに添付してしまう。ミスを指摘すると、「あ、忘れてた、すみません!」と素直に謝るし、指示に反発しているわけではなさそうだ。こうもミスが続くと、そのうち大きなトラブルを引き起こすかもしれない――。
この部下は、なぜ定型業務を決められたとおりに遂行できないのでしょうか。忙しさに起因する確認不足、不慣れな業務に取り組むプレッシャー、プライベートの問題からくる集中力欠如……。様々な要因が考えられますが、今回は、「ミスが起きたのは自分のせいではない」と部下が思っている可能性に注目しましょう。