今回からオフィスを飛び出して得意先との交渉を考えます。

Part 2「営業編」の初回は営業の役割について。

営業の仕事といえば、「営業は売るのが仕事」「営業は数字がすべて」などと考える人が多いかもしれません。孫子の兵法を読んでみると、そんな営業の捉え方がガラリと変わります。

叱咤激励ばかりの上司なら、どうする?

さて、問題です。

あなたはある会社の営業職です。その会社が扱っている商品は競合他社と比べ品質的にもイマイチで、そのわりに価格が安いわけでもありません。正直なところ「こんな商品では売れるわけがない」とも思うのですが、上司は「売れない言い訳はするな」「売上目標達成は絶対だ」と叱咤激励ばかりで聞く耳を持ってくれません。このとき、あなたはどう考えますか。

A:営業にとって売上目標達成は絶対だからやるしかない。実際に目標を達成している人もいるし、自分の頑張りが足りないのだと思う。言い訳せずに頑張ろう。
B:一方的に数字を押し付けるばかりで全くやる気が出ない。こんな商品は売れるわけがないのだから、頑張っているフリをして上司の説教は聞き流すに限る。

AもBも極端な答えになっていますが、どちら寄りかは、実際のあなたの立場が営業マネージャーなのか、営業担当者なのかによっても違うかもしれません。

いずれにせよ、「営業は売るのが仕事」「営業は売上数字がすべて」という営業の常識に囚われすぎているようです。

孫子の兵法では、営業をどのように捉えれば良いのでしょう。Part 2 営業編では、孫子の兵法で現代の営業パーソン、営業活動を斬っていきます。