いい口ぐせの習慣を身につけると、個人の自己肯定感が高まるのはもちろんのこと、組織やチームにも前向きな考え方や行動が見られるようになり、「心理的安全性」が生み出されます。職場でリーダー職やマネジメント層にある人こそ身につけたい、「4つの口ぐせの法則」を紹介します。
肯定語をたくさん使う
人間は1日に1万2000回から6万回の思考(考えごと)を行っているという研究がありますが、それらの思考をいい方向へと導いてくれる簡単な方法が、「いい口ぐせ」を習慣にすることです。いい口ぐせを身につけるだけで、思考が変わり、行動もポジティブなものへと変わっていきます。そこで、身につけたい口ぐせの法則を4つ紹介します。
まず、ひとつめの口ぐせの法則は「肯定語を多用する」ことです。ここでの肯定語とは、成功をイメージさせる表現や、自分や現実を受け入れることを示す言葉がそれにあたります。具体的には、「できる」「大丈夫」「なんとかなる」などの言葉です。
肯定語をたくさん使うことが大切な理由は、心のアクセルの役割をこれらがはたすからです。自分の言葉(口ぐせ)と心は連動していますから、言葉を肯定語に変えるとものごとの解釈が変わり、どんなことにも肯定的な側面を探す思考のくせがつきます。そうして、前向きな感情や行動が生み出されるという流れです。
注意したいのは、本当はそう思っていないのに、言葉の表面だけを入れ替えるだけで正直な気持ちにブレーキをかけてしまう場合があることです。ものごとをポジティブに捉えようとするのはいいのですが、それがいきすぎると、嫌なことに対しても「大丈夫」「できます」と受け入れてしまい、心身ともに負担ばかりをかけてしまいます。いうべきNOやNGは必ず守り、自分の心に正直でいることが大切なのです。