ビジネスにおいてもふだんの人間関係においても、自分が持つ「自信」を有効活用していけば、もっと人生が充実し、仕事でも成果が出せるようになります。そこで必要なのは、正しく現状認識をし、自分のなかにある肯定的な側面を見出すことです。もっと自信を身につけるために、「自己信頼感」を高めるための具体的なメソッドを紹介します。

SWOT分析で自分自身を知る

自分に自信が持てるようになるためには、まず自分の「強み」と「弱み」、また外部環境の変化などについて、正しく「現状認識」することからはじめます。特に、自分の強みは、周囲へのアピールポイントになると同時に、自分を頼りにするうえでの軸になりますから、これを認識できていると確固たる自信へとつながります。

逆に、自分の弱みがわかると、その部分に対して備えることもできます。例えば、論理的思考がいまいち苦手な人なら、得意先で話したり、人前でプレゼンテーションをしたりするときには、必ず話すためのメモや資料を事前に用意したり、得意な人の力を借りたりするなど、綿密な準備をして臨むようになるはずです。

そこでわたしは、企業の事業分析や戦略立案の際によく使われる「SWOT分析」という手法を、自分に対しても行うことを提案しています。SWOT分析とは、自社の「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4項目を書き出すもので、これを自分自身のために応用するというものです。

いまリーダー職やマネジメント層として働いていたり、いずれ転職してキャリアアップを考えていたりしている人もいると思います。そんな人は、個人のキャリアを考えるうえで、「自分の強みは何か」「どんな場所に機会があるのか」「リスクは何か」といった要素を、マーケティング視点でしっかりと分析しておくことが欠かせません。

企業の戦略を分析するように、自分自身についても現状を正確に把握し、それに沿った自分なりの戦略を持っておくことは、ビジネスパーソンとして最低限必要な条件といっても過言ではありません。知っていると知らないとではキャリアに大きな差がつく部分ですから、自分を振り返って分析してみてください。