たとえば、赤色で書かれた「激安キャンペーン!」の広告を見ると、ワクワクして衝動買いしたくなることもあれば、踏切に青いライトを置けば、気分が落ち着いて事故が減るといったデータもあります。色には人に与える印象をコントロールする力があるのです。そんな色のパワーを使って、運を上げることはできないでしょうか? 早速学んでいきましょう。

明るい色を身に付けたら、周りから褒められた!

自分の運を良くしようと決意をした私が、それまで着ていた服を全取っ替えしたエピソードは、第4話でお話しした通りです。実はその際、もう一つ変えたものがありました。それが服の色です。

左遷されてうつ病になったとき、無意識に黒ばかり着ていました。当時の私の気分はまさに漆黒の闇のなか。暗い顔をして黒の服を着て黙りこくっているのですから、家族すら遠巻きにするほどで、誰も話しかけてはくれません。

そんな状況を打破したくて、明るい色を身につけることにしたのです。手始めに、仕事用のワイシャツをそれまでの白一辺倒から、淡いピンクや紫のものを買い揃えて着始めました。

当時は42歳でもう若くはありませんから、派手な色を身に付ける自分が最初は気恥ずかしく、正直落ち着きませんでした。ところが、朝の会議で「あれっ?」と二度見されて、「いいですね、そのシャツ。似合ってますよ」との褒め言葉をいただいたのです。気持ちがパァッと晴れ上がりました。身につける色を変えただけ。それだけで相手に与える印象が変わるし、自分自身の気分も変わったのです。