日本酒中級編の4回目。
長いお付き合いをしたい重要なクライアントとの会食は、お店のチョイスも特別なものになるでしょう。接待では、こちらの「気くばり力」が試されます。高級フレンチなどの超一流店において気の利いたペアリングを提案することで、ほかでは味わえないような特別な時間を演出できます。クライアントに新しい発見や感動を提供できれば、「常に新しい提案をしてくれる頼もしいヤツ」と思ってもらえるでしょう。
“日本酒×フレンチ”という鮮烈な体験を提供する
数千万円規模の大型受注があり、そのクライアントを担当することに。部署や会社を支える重要なクライアントなので、盤石な関係を築くことでアップセルも見込んだ継続的なお付き合いを図りたいところです。もちろん、商品力が取引継続を左右しますが、クライアントとの人間同士の結びつきの強さも重要です。「あの人に任せておけば安心だ」とクライアントに思ってもらえるような信頼関係を築くために、会食が大きな武器になります。
たとえば、先方の担当者や決裁者が社内で出世したとき。ミシュランを獲得した話題のフレンチレストランでお祝いをされたら、その人にとって喜びもひとしおでしょう。でも、できるビジネスパーソンなら、「日本酒のペアリング」を攻める手の一つに加えるのが有効です。世界の注目を集める日本酒は、いまやフレンチの一流ソムリエからも熱い関心が寄せられる存在。「レフェルヴェソンス」「NARISAWA」のように、日本酒をペアリングで提供するミシュラン星付きのグランメゾンも増えてきています。
とはいえ、まだまだ全体数からいえば少なく、“日本酒×フレンチ”の存在すら知らない人のほうが多数派。それだけに、最高のペアリングが体験できれば、「あの日本酒と合わせたミシュランフレンチの素晴らしいディナー」のインパクトが鮮烈に記憶に残るでしょう。同時に「マンネリに陥らず、常に新しい提案をしてくれる頼もしいヤツ」と思ってもらえたら申し分ありません。