人を評価する際に学歴や役職、勤務先、あるいは見た目などは参考にするものの、最後は本人の人物そのものを見ることが大事だということを多くの人は知っています。ところが学歴や地位だけで人を評価したり見下したりする人がたまにいます。そんな偏った価値観を持つ人に接したときは、どのように対処するのがいいのでしょうか。今回は人を見る目が偏っている人への対処法について解説します。

上司の差別発言にはリアクションせず聞き流す

人を学歴や地位、あるいは見た目だけで判断する人を見ると、誰しもいい気持ちはしません。一流大学を出ている人の中にも優秀な人も無能な人もいますし、三流と言われる大学の出身者でも立派な人物はたくさんいるからです。

ところが、いまだに学歴というわかりやすい指標だけで人を判断する人がいます。

たとえば「○○さんはFラン大学卒だから、頭が悪くて仕事もできないよな。君もそう思うだろう」などと、同意を求められることもあるかもしれません。そういう人を見ると、たしなめたくなるかもしれませんが、相手が上司の場合、「たしなめる」というアプローチは現実的には難しいと思います。

ただこういう場合、決して頷いたり、同意したりしてはいけません。うっかり頷いたりすると、他の人から見れば、あなたも同じ価値観の持ち主だと思われてしまいます。その上司はあなたが言っていたと、話をすり替えて周囲に漏らす可能性もあります。

とにかくそういう話は聞き流し、即座に話題を変えるのが正解です。たとえば「私は○○さんのことはあまりよく知らないんです」といった感じで受け流して、すかさず「そういえば、××の契約の件ですが……」と、別の話題に転換するのがいいでしょう。

くれぐれも「学歴だけで人を判断をするのはよくないですよ」などと、相手を否定したりしないように注意しましょう。こういう人に反論すると、「俺に説教する気か!」と気分を害することもあるからです。

偏った価値観の持ち主は、その人自身が強烈なコンプレックスを持っている場合があって、そういうものに触れてしまったら、あとあと厄介なことになります。偏見の強い人は、自分を否定されると反撃に出てくるものです。

社内に変な噂を流したり、低い評価をつけたりと、後々痛い目に遭うことにもなりかねません。相手が上司の場合は、刺激しないのが一番です。とにかく聞き流しましょう。