今回は部下が動く「指示の出し方」を学びます。
昨今、指示の出し方ひとつでパワハラだと訴えられたり、ちょっとしたことで辞めてしまうような部下もいるだけに、難しさを感じている方は多いのではないでしょうか。
孫子の兵法はこの問題についても明快な指針を示しています。
注意したら逆ギレする部下にどう対処するか
問題発生です。
あなたの部下であるJさん(24歳女性)の業績が伸びず、日々の活動にも問題があるように感じたので「もっと活動量を増やすように」と注意したところ、「そもそもの目標自体が高すぎて達成なんか無理なんです。どうしたら達成できるのか、具体的なやり方を教えてください」と逆ギレされて、終いにJさんは泣き出してしまいました。さて、このような場合、あなたはどう対処しますか?
A:何か指導しようとするとすぐに感情的になって反論してくる部下には、何を言っても無駄なので、業績が悪くてもあまり口出ししないようにする。ヘタなことを言ってパワハラだと訴えられたりしたら大変なことになる。
B:「これくらいの目標であればちょっと頑張れば達成できるだろう」と自分の経験から指導したのがまずかったように思う。彼女とは経験や知識に差があるのだから、具体的に達成までのストーリーを描けるように指導しようと思う。そのうえでやるべきことはやってもらう。
部下に指示したり、指導したりする際には、どうしても自分の過去の経験に照らして「なぜこんなことができないのか」「これくらい簡単だろう」といった気持ちになり、イライラしてしまうことがあります。そのときに、不貞腐れた態度をとられたり、反論してこられたりしたら尚更です。
しかし、時代も変わり、部下に厳しい指導もできませんし、ちょっとしたことですぐに辞めてしまうような部下もいます。動かない部下を動かすには、いったいどうすれば良いのでしょうか。孫子の兵法で考えてみましょう。