大勢の前でスピーチをする前は「切り干し大根」

石川 三知

Office LAC-U代表、Body Refining Planner

病態栄養相談に携わった後、東京工業大学勤務を経て、スポーツ栄養指導を開始（専修大学アメリカンフットボール部）。これまでに、フィギュアスケートの荒川静香選手・髙橋大輔選手、サニブラウンハキーム選手などをサポート。現在は、浦和レッドダイヤモンズトップチーム、山梨学院大学陸上部（短距離・長距離・駅伝）、東海大仰星高校ラグビー部を始めとする多くのトップアスリートの栄養サポートを行う。

緊張やストレスによって失われる栄養を事前に補給する

社会人になると、役職者やリーダーにならなくても、大勢の前でスピーチをする機会が増えます。朝礼で「1分間スピーチ」の順番が回ってきたり人事異動時に自己紹介をしたりする機会もあるでしょう。会議やミーティングで自分の意見を述べたりすることもあります。人事部の人なら会社説明会で大勢の就活生を前に話すこともあるかもしれません。でも、「大勢の前で話すのは苦手……」「緊張で胃が痛くなる……」「想像しただけで気が滅入る……」という人もいるのではないでしょうか。

欧米人に比べて日本人はスピーチが苦手な人が多いようです。これには教育の問題もあるでしょう。日本人の多くは人前で話す訓練を受けていません。日本の学校では、教師が一方的に話し、生徒は黙って聞くというスタイルが主流です。大勢の前で話す機会があるのは、生徒会長やクラブの部長、学級委員などをやっている人ぐらいかもしれませんね。

じつは、私も「メチャ緊張しい」なので、大勢の前で話すのは苦手という気持ちはよくわかります。ただ、私の場合、講義やセミナーなど人前で話をする機会が多く、それも仕事のうちなので嫌いとか苦手とか言っていられません。今では「緊張するのは仕方がない」と割り切って、緊張やストレスなどによって失われる栄養を事前に補給しておくようにしています。それで全く大丈夫になるというわけではありませんが、過度な緊張や動悸、不安などを抑える効果が期待できるからです。その栄養補給に最適な食材が「切り干し大根」です。