チームのパフォーマンスや生産性を高める手段として、これまで「適材適所」と「目標管理」について触れてきました。それらが実現できたあとに大事なのは、時間あたりの生産性を高める「タイムマネジメント」です。まずは、仕事の非効率を招く原因と、生産性を高めるための「3つの原則」と「5つの習慣」をみていきます。

仕事の非効率を招く要因

「タイムマネジメント」とは、簡単に言えば「時間の使い方」のことを指します。わたしたち人間は、制限時間を与えられないと、時間内で最適化しようとしなくなってしまう生き物です。もし、「童話マトリックス」の4タイプに無限の残業時間と体力があれば、こんな働き方をしてしまうでしょう。

うさアリ:明日のことも明後日のこともやっておこうとして帰らない
かめアリ:ミスや漏れのチェック、計画の再考を何度も何度も制限なく繰り返す
うさギリス&かめギリス:面倒な仕事はいつまでたっても先延ばしにする

ここまで各タイプの特性を理解してきたみなさんなら、想像に難くないと思います。時間が限られるからこそ、無駄を省き、業務の取捨選択と創意工夫が生まれる以上、仕事を与えるときは、「期限を設ける」ことが必要最低限のマネジメントです。

しかし、与えられた時間が決まっていても、以下のようなことがネックになって、時間内に仕事が終わらなかったり、生産性の低い仕事になったりしてしまいます。