ヒット商品をつくる——。そのために、「ああでもない」「こうでもない」と試行錯誤をしていると、つい高いスペックや品質を目指し続け、いつの間にか「本当にお客様が求めていたもの」を見失ってしまいます。アサヒビールの松山社長は、「マルエフ」を大ヒットに導くにあたり、「味と質」よりも大切にしたことがあると言います。顧客目線の本質についてお話しします。（2023年8月14日レター）

松山 一雄
アサヒビール社長
1960年生まれ、東京都出身。
青山学院大学卒業後、鹿島建設入社。その後、サトー（現サトーホールディングス）、P＆Gファーイーストインク（現P＆Gジャパン）などを経て、2018年にアサヒビールへ入社。翌年、同社専務取締役兼専務執行役員マーケティング本部長に就任し、2023年3月より現職。
日頃からビールを愛飲。「マルエフ」を生み出した背景には、自身も顧客ターゲットの一人と捉え、「自分を癒したい」という想いのもと、商品コンセプトをブラッシュアップしていった。