日本酒上級編の4回目。
目上の方に贈り物をするときは、それなりに高価で価値を感じてもらえるものを選ぶのが定石です。しかし、日本酒の場合、値付けの理由を理解せずに選んでしまうと、価格と品質がマッチせずに恥をかいてしまうことも。目上の方に贈る日本酒として間違いがなく、相手への敬意も伝わる1本と、その買い方をお話しします。
目上の人にこそ日本酒を贈りたいが、注意点も
目上の方に贈り物をするシーンを考えてみましょう。例えば、日頃から恩義を感じている大切な上司の昇進祝いとして。入社当時からお世話になった得意先担当者の方の栄転を祝して。人生の師と仰ぐビジネス関係者の退職に寄せて敬意を表するために——。あなたが感謝や祝意の気持ちを添えて贈り物をしたいとき、誰にでもわかりやすい高級品をポンと贈るのだと、時にはビジネスライクな印象を与えてしまいかねません。そこでうってつけなのが、昔からお祝い事と深い結びつきのある日本酒です。
ただし、目上の方に日本酒を贈る場合、価格だけを目安に選ぶと思わぬ失敗を招くことに。なぜなら、市場に流通する“高級”といわれる日本酒には次のふたつのタイプがあり、「なぜ高価なのか」を知らずに選んでしまうと恥をかいてしまうからです。その理由を説明していきましょう。