リーダーの仕事は部下をマネジメントすることだけではありません。組織の中で成果を出すためには、自分の上司とも上手に付き合う必要があります。上司から期待される部下になるために有効な質問が「手が回っていないことはありますか?」です。思わず頼りたくなる部下の条件を紹介します。

チームリーダーが権限や予算を付与される条件とは?

自分たちがいま取り組んでいるサービスは大きな可能性を秘めているはずだ。私たちが企画している新商品はヒットするに違いない。だから、自分たちのチームにもっと裁量を与えてほしい——。自分の上司から権限や予算を引き出そうと奮闘している中間管理職の人は多いはずです。

どうすれば上司は自分たちのチームに権限や予算を持たせてくれるのでしょうか。

まず分析したいのは、「上司は何を目的として部下に権限や予算を付与するのか」という点です。

一つは、定型業務を委託したいから、というケース。最初は手探りで進めていた業務も、いったんガイドラインやマニュアルが確立されれば、人に任せやすくなります。自分の負担を減らすためにも、上司は部下に定型化した業務を任せるようになります。

もう一つは、自分の管掌範囲で投資を行い、さらなる事業成果を出したいから、というケース。こちらの場合、部下や組織の能力を高めるために、まだ定型化されていない新しい業務にチャレンジさせることがあります。

自分たちのプロジェクトの発展を目指しているリーダーのあなたが上司から引き出したいのは、定型業務を委託されることではなく、事業成果を出すための投資、あるいは部下の能力を育成するための機会であるはずです。

よって、「どうすれば上司は自分たちのチームに権限や予算を持たせてくれるのか」という冒頭の質問は、「どうすれば上司は自分たちのチームに『より事業成果を出すための追加投資』をしてくれるのか」と言い換えることができます。