3食しっかり摂っていても、必要な栄養素が足りておらず、活力が出ないビジネスパーソンは多いはず。テストステロンを上げ、エネルギッシュに仕事をするために、サプリメントで上手に栄養素を補いましょう。ただ、数えきれないほど選択肢があるサプリメントから、何を選べばいいのか? テストステロンを上げる、賢いサプリメントとの付き合い方を名医が教えます。

日本人の多くがビタミンD不足

街を歩いていると、へそから下が太っている人をたくさん見かけます。実はこの体形は、テストステロンが少なくなっているシグナル。私たちのテストステロンが減少してしまった原因のひとつは、やはり食べ物の変化です。

いま、日本の男性に決定的に足りない栄養のひとつが、ビタミンDです。

ビタミンDは、カルシウムの吸収をうながして骨を強くする、免疫力を高めて体内に侵入したウイルスに打ち勝つ、メンタルもサポートするといった重要な働きをするほか、テストステロンをアップする貴重な栄養素。ビタミンDが減少するとED(勃起障害)になりやすいことが知られています。

ビタミンDは肉や穀物にはほとんど含まれず、サケや、サバ、サンマ、アジなどのいわゆる青魚、干しシイタケ、マイタケ、エリンギなどのキノコ類などに豊富に含まれます。

サケの切り身を1日1切れ食べれば必要なビタミンDを摂取できるのですが、現代は食のバリエーションが増えて、サケ弁当やサケおにぎりは昔ほど食べられなくなったため、日本人の多くがビタミンD不足になっています。私が患者さんを診ている感覚から言うと、ビタミンDが十分にとれている人は全体の10%もいません。

体内のビタミンD合成は日光に皮膚をさらすことで促進されますので、天気のよい日に15~20分程度、腕や顔を露出して外にいることが推奨されています。しかし、十分な日照を受けているハワイ在住の日焼けした健康な若いサーファーでさえ、半数は望ましいとされる血中濃度に到達していなかったという調査結果があることから、やはり口からの摂取が勧められます。