バランスシートを構成するあらゆる経済取引は、「3パターンの文型」に分類することができます。その要素の動きで、世の中の取引すべてが表現できます。日常生活の身近な例の中で、3つの文型を見ることで、経済取引の本質が見えてきます。

すべての経済取引を表す基本「3パターンの文型」

世の中では、何千、何万もの取引が毎日繰り返されています。しかし、それらをよく観察すると、わずか「3パターンの文型」に分類することができます。それは、以下の通りです。

「資産が増え、(そして)負債 or 持ち分が増えた」──第1文型
「負債 or 持ち分が減り、(そして)資産が減った」──第2文型
「資産、負債、持ち分に変動はないが、資産の内容に変化がある」──第3文型

現金、預金、土地、機械などが資産であり、借入金、社債などが負債であることは、皆さんすぐにイメージできるかと思います。持ち分とは、自分の取り分のことで、会計用語の「純資産」に当たります。つまり、バランスシートを構成する3つの要素の動きで、世の中のすべての取引を表現できるのです。

それでは、各文型が具体的にどのような内容なのか、日常生活の身近な例で見ていきましょう。