よく「チャンスはすべての人に等しく訪れる」などと言われることがあります。しかし世の中には、そんなチャンスをうまくつかめる人と、逆にチャンスを遠ざけてしまう人がいるようです。自分に訪れた機会をうまく活かしている人たちの特徴や共通項から、「チャンスをものにする」ための具体的な方法を探っていきます。
「自尊感情」が高い人はチャンスに気づきやすい
チャンスをつかむ人は、その大前提として、まず「チャンスに気づける人」であると言えます。そういう人は、何をもってチャンスと見るのかに敏感であり、自分に訪れた機会を逸しない人でもあります。
その意味でわたしは、チャンスをつかむ人は「自己肯定感が高い人」だと見ています。とりわけ、自己肯定感を構成する要素のひとつである「自尊感情」が高い人と言えるでしょう。自尊感情とは、簡単に言うと「自分には価値がある」と思えることです。
自分に価値を見出すことができると、様々なものごとについても肯定的な側面を見出すことができます。でも、自尊感情が低ければ、ものごとをつい否定的に捉えてしまうことで、せっかくのチャンスをチャンスだと思えなかったり、それに気づけなくなったりして機会を逸してしまうのです。
ものごとの肯定的な側面を見られる人は、そこに秘められた価値に気づく機会が増えていきますから、当然チャンスに気づく力も高まっていきます。よくチャンスをうまくつかむ人は、「身のまわりにチャンスはいくらでも転がっている」というような言い方をすることがあります。これはまさに、自尊感情が満たされていることで、自分の周囲にある様々な価値を見出せたり、その価値に気づけたりする余裕があるということを意味します。