自分の話し方を見つめ直すことは大切ですが、いくら上手に巧みに話せたとしても、それが相手の「心」に残る話でなければ意味がありません。相手の心を動かす話には、いったいどんな特徴があるのでしょうか。会話の達人である澤円さんは、聞き手がすぐにアクションに移すことができる話が心に残りやすいと言います。

ひとつの話にひとつのアクション

自分が聞き手になるとわかりますが、話を聞いたときはわかったつもりでも、その内容をすぐ忘れてしまうことはよくあります。なぜ、すぐに忘れてしまう話と、いつまでも心に残る話の差が生じるのでしょうか?

これについて僕は、聞き手が何らかの「アクションを継続できるような話」は心に残りやすいと見ています。つまり、聞き手にとって、自分が「何をすればいいのか」が明確な話であることが大切なのです。

たとえ話の内容は正しくても、検討すべき要素が多すぎると、聞き手は困惑してしまいます。

特に、何らかの具体的なアクションが求められるビジネス会話においては、判断が必要なことや合意が求められていること、承認してほしいことなどがいくつも含まれていると、聞き手は「結局、わたしは何をすればいいのか?」と、次のアクションがわからなくなるわけです。

そこで僕は、何らかのアクションが必要な会話では、「ひとつの話につき、ひとつのアクション」を意識しています。そうすることで、相手はその話を聞いて何をすればいいのかが明確になっていきます。アクションがシンプルで明確であれば、相手の受け取り方や、相手のなかでの話の残り方が変わります。

もし、ひとつの話で複数のアクションを伝えたいのなら、それは文章で補完することを考えたほうが賢明です。