星野リゾート代表の星野佳路氏は、社長に就任した翌年の1992年、「リゾート運営の達人になる」という経営ビジョンを掲げた。ホテル運営に特化し、日本で一番、運営がうまい会社になることを目指したのだ。このビジョンがあったおかげで、ビジョンに共感した優秀な人材が集まり、働き方のイノベーションが起こり、(発祥の地)軽井沢を飛び出して、衰退したリゾート施設を次々と再生させ、成長し続けることができたのだ。日本で確固たる地位を築いた星野リゾートだが、日本は急激な人口減少時代に突入。一方で、世界のホテル業、観光業は激変している。星野氏は今、どこに向かおうとしているのか? 経営学者の楠木建氏が、星野氏が今抱いているビジョンを明らかにする!