いつまでも健康で若々しくいたい。そう思うなら、座ってばかりの体を動かしましょう。わずか4分間、ある筋トレを実行するだけでテストステロンを大幅に増加させることができます。筋トレが続かない忙しいビネスパーソンでも絶対に習慣化でき、効率的にテストステロンを増やせるトレーニング法とは――。

テストステロンを上げたいなら大きい筋肉を使え

前回もお話した通り、テストステロンを上げるための最も基本的な方法は、大きな筋肉を使うことです。

毎日デスクワークが中心で、座ってばかりのかたは多いのではないでしょうか。営業で外回りをしていたとしても、普通に歩くだけでは筋肉にそこまで負荷はかかりません。家に帰ったらソファにゴロリ、なんて人も多いでしょう。現代人は、普段の生活であまり大きい筋肉を使いません。だからこそ私たちは意識的に筋トレをする必要があります。

大きい筋肉を動かすとテストステロンが分泌される詳しいメカニズムは、実はまだ解明されていません。ただ、筋肉の組織の中で化学的な反応が起きていることはわかっています。

まず、筋肉を動かすと、筋肉の細胞が延びたり縮んだりします。これをメカニカルストレスと言います。メカニカルストレスが働くと、筋肉の中でPGC-1αという物質が増え、ミトコンドリアの働きを活発にします。ミトコンドリアはエネルギーをつくる役割を担う、細胞の中の発電所のような場所です。こうしてミトコンドリアが活性化すると、テストステロンを合成する酵素が筋肉で増えていきます。

大きい筋肉を動かすと、小さい筋肉を動かしたときに比べて、より広範囲でこの化学的反応が起るので、効率よくテストステロンをつくることができるというわけです。

このメカニズムは、男性だけでなく、女性や高齢者にも共通しています。筋トレの様々なメリットが知られるようになって久しいですが、テストステロンを上げて活力をアップするためにも、筋トレは非常に重要なのです。