会社員のときは、会社の経費で落とすことも多い。でも、身銭を切るからこそ得られるものがあります。上智大学名誉教授の故・渡部昇一氏は「身銭を切るということが、判断力を確実に向上させる」と語っています。衣食住だけでなく、本を買ったり、講演や研修を受けたりするときも身銭を切ることが大事。自分で支払うとなると、最大限の収穫を得ようとして、姿勢が積極的になるからです。

楠木 新
人事・キャリアコンサルタント
1979年京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。人事・労務関係を中心に、経営企画、支社長等を経験。勤務と並行して、「働く意味」をテーマに取材・執筆に取り組む。2015年3月定年退職。元神戸松蔭女子学院大学教授（2018年4月～2022年3月）。著書に25万部を超えるベストセラー『定年後』のほか、『定年準備』『定年後の居場所』『定年後のお金』『人事部は見ている。』など多数。

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