「仕事なのだから、つねにモチベーション高く臨むことはプロとして当然だ」。確かに考え方としては正論かもしれませんが、実際のところ、モチベーションを部下が自発的に持ってくれるとは限りません。リーダーとして、精神論に頼らず部下のモチベーションを高めるには、どうしたらいいのでしょうか。1on1マネジメントを通じたモチベーションアップの方法を、前後編2回でお伝えします。

「童話マトリックス」をもとに、内面からやる気を引き出す

マネジメント職を任されている人というのは、多かれ少なかれ仕事に対する志が高い傾向にあります。会社から求められた仕事を100%、時に120%の力で応え、出世を目標にした人もいるでしょうし、あるいは「よりよい成果を出すのは当然のことだ」と思って働いてきた人もいるはずです。

でも、「自分がそうだから、部下もそうだ」とは限りません。「前年より成績を落とさなければいい」と思って力をセーブしている人もいるし、「9〜17時まで職務に従事することが自分の勤めであって、モチベーションの有無は関係ない」とドライに考えている人だっています。いずれにせよ、リーダーと部下のあいだにはマインドの差や温度差はあるものだと思っておきましょう。

では、モチベーションを上げてほしいからといって、「一生懸命やろう!」「やる気を出せ!」とリーダーが一方的に言っても、部下からすれば「うるさいな」「わたしはわたしの役割を果たしていますよ」と反感を買うばかりです。

反感を買う理由はシンプルで、外部から「モチベーションを高めろ」と言われるからです。威圧や脅迫、圧迫によって危機感や恐怖を与えることでパフォーマンスが上がる場合もありますが、それはモチベーションとは程遠いもの。いずれ部下は疲弊しますし、パワハラまがいの行為を続けていてはマネージャーの資質を問われます。

モチベーションの源泉は人それぞれ異なり、必ずしも「楽しいこと」だけがモチベーションの出所ではありません。部下一人ひとりにとって、モチベーションの源泉がどこにあるのかを理解し、コミュニケーションを通じてそこに導き、内面からモチベーションを湧き上がらせることがみなさんのやるべきマネジメントです。

では、その源泉はどこにあるのか? ここまでみなさんと一緒に考えてきた下記の「童話マトリックス」のタイプ診断が、そのヒントになるというわけです。では、タイプ別に「モチベーションの源泉」について解説していきましょう。