物価が上がり続ける世の中において、生活者の消費マインドの動向にはどんな変化があるのでしょうか。「インフレシフト」を最大のキーワードとして掲げている企業と、そうでない企業には今後大きな格差が生まれていくことも指摘されています。

不動産や資源のほか、「海外に拠点のある会社」が強い

これから伸びる会社はどのような会社か。答えは単純で、インフレに強い会社です。漠然としていますが、それが基本中の基本です。

不動産や資源関連、金融だけではなく、たとえば、事業拠点のほとんどをアメリカなどの海外に置いているような企業の場合もインフレには強い。なぜなら、日本国内のインフレの影響をあまり受けないからです。

もうひとつは、一般消費者みんなが必要とするものをつくっている会社です。同じような観点で、コンビニエンスストアなどの小売店は、生活必需品を売っているため、総じてインフレ対応力があります。今後、さらにインフレが続くとしても、こうした業界はなんとか乗り越えるのではないかと思います。

一方で、少しばかり値が張る嗜好品的な商品を扱うところは総じて厳しくなるでしょう。インフレ時代の消費者心理は贅沢から離れ、生活必需品にシフトしますから、プチ贅沢を売り物にする業態は敬遠されます。

同じ小売業にしても、どういった商材を扱うかで、会社の業績も大きく違ってきます。そこをよく考えて、伸びる業界や企業を見極めるべきでしょう。