コロナ禍で大打撃を受けた2020年の観光関連業界。星野リゾート代表の星野佳路氏は、仰天の対策を打ち出した。社員に自社の「倒産確率」を知らせることにしたのだ。経営状況を明らかにすることで、社員一人ひとりが経営にコミットして、自社が生き残る方法を考えてほしかったからだ。1914年、軽井沢で開業した老舗温泉旅館は、星野氏の経営手腕やブランド戦略によって、国内外で高級リゾートホテルや都市型観光ホテル、スキー場などを幅広く運営する超有名企業に成長した。衰退したリゾート施設を次々と再生させ、「リゾート業界の革命児」の異名を持つ星野氏の類まれなる発想力とは? 経営学者の楠木建氏が解剖する!