安永竜夫氏が三井物産の社長に就任したのは2015年4月。当時54歳で、執行役員から「32人抜き」で昇格して話題になった。だが、就任早々に同社初の赤字に転落し、厳しい船出に。しかしその後、安永氏の構造改革によってV字回復し、2023年3月期決算は純利益が1兆1306億円と、総合商社初の「1兆円超え」を達成した! そんな安永氏が力を入れるのが、東京・大手町にある新社屋のオフィス空間づくりだ。総合商社は、縦割り組織で部門の意識が強く、他部門との交流は限定的だった。その弊害を取り除き、部門の垣根を超えたコミュニケーションを促進する仕掛けがオフィスの至る所にある!「人の三井」と呼ばれる強い「個」を持つ社員たちがさらに力を高め、社内外のパートナーと新しいビジネスを創造する「安永改革」の全貌とは? 経営学者の楠木建氏が迫る!