日本酒エキスパート編の第1回。
自分や部下が取引先に迷惑をかけてしまった。謝罪をしなければならないが、どうしたら相手は怒りの矛を収めてくれるか。基本は、いかにスピーディーで誠実な謝罪対応を取れるかですが、その際のお詫びの品として日本酒を持参するのもひとつの手です。
おすすめするのは、日本酒を常にストックしておくこと。いざトラブルが発生したとき、日本酒を持って迅速に謝罪現場に向かうのです。では、謝罪用として常備しておきたい日本酒とは、どんな銘柄なのでしょうか。
謝罪時の手土産の基本ルールとは?
ビジネスにトラブルはつきもの。自分のミスを謝罪するだけでなく、管理職になると、部下のミスを収めるために、上司として前面に出て謝罪する場面も出てくるでしょう。謝罪の目的は、怒っている相手から信頼を取り戻し、関係修復を果たすこと。「迅速」「丁寧」「誠実」の三原則を踏まえて事に当たらなければなりません。
謝罪の場面ではお詫びの品を持参するのが一般的です。あるトップセールスパーソンは、トラブルの際に迅速に謝罪に向かえるよう、常々、老舗店の羊羹を会社に常備しているそう。室町時代から続く老舗の名声と信頼感、日持ちがすること、ずっしりとした重みが「事態を重く受けとめている」という反省の気持を表すからといいます。謝罪の必要が生じたら、常備している羊羹片手にすぐに現場に駆けつけ、すべてを丸く収めているそうです。
謝罪時の手土産は1万円前後の価格が一般的です。安っぽい品物は論外ですが、高すぎると「モノで解決しようとしている」イメージを持たれてしまいます。また、予約して実店舗に行かないと買えない和菓子や、地方でしか手に入らない逸品、といった希少品は逆効果になることも。「そんなヒマがあるなら早く謝りに来い!」と思われ、事態を軽んじている印象につながりやすいからです。