Java、Python、Ruby……プログラミング言語はさまざま。エンジニアやプログラマーから「この言語を使いましょう」と提案を受けても、何が判断基準かわからない! 今回は、そんな文系管理職の悩みに答えます。まず、言語選定にあたって、管理職が必ず押さえるべき3つのポイントを覚えましょう。そして、彼ら専門家との会話の中で、必ず押さえるべき質問も合わせて紹介します。

なぜ、プログラミング言語の数が年々増え続けるのか

プログラミング言語は、人間がコンピュータを動かそうとするときに、具体的な手順やロジック、目的をコンピュータに伝えるための言葉です。

プログラミング言語は、もちろん、私たち人間によって作られたものです。プログラミング言語は主要なもので10種類以上、細かなものでは数百種類ともいわれています。1種類あれば十分な気もするのに、なぜ人間は、こんなにも多くのプログラミング言語を生み出したのでしょうか。

大きな理由の一つはテクノロジーの進化です。例えば、約20年前にスマートフォンが登場したことで、ポケベルやいわゆるガラケーの時代には馴染みのなかったモバイルアプリという存在が、私たちの生活に欠かせないものとなりました。この変化が、モバイルアプリの開発に適したプログラミング言語を新しく登場させました。

昔はパソコンを持っている人が少なく、インターネットを利用する人も限られていて、ウェブサイトはそれほど重要ではありませんでしたが、いまは誰もがスマートフォンやパソコンを持ち、インターネット上で買い物をするのが当たり前になっています。ユーザーが使いやすいデザインのウェブサイトを作る需要が高まった結果、JavaScript(ジャバスクリプト)というプログラミング言語が発展を遂げました。

料理するとき、万能な三徳包丁が1本あれば、確かに事足りるかもしれません。でも、小さいペティナイフのほうが果物は切りやすいし、パン切りナイフのほうがパンはよく切れる。包丁にたくさんの種類があるのと同じで、プログラミング言語が複数存在するのは、時代のニーズに合わせて、用途に適したツールが生み出されてきたからです。