▼もとはアメリカにおいて大きな事業転換をする際、新しい分野に関する能力を身につけることを意味し、企業側の戦略の意味合いが強かった“リスキリング”。日本においては、個人が主体的に新しい分野に方向転換していくことが求められています。その際、キーワードとなるのが“アンラーン”。つまり「無意識のうちに染みついた思考のクセを見直すこと」と、東京大学教授の柳川範之さんは言います。社会の大きな潮流の中で、自らの力で新たな人生の可能性を切り拓くためのヒントをご紹介します。

柳川 範之
東京大学教授 経済学博士
東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。1963年生まれ。中学卒業後、父親の海外転勤に伴いブラジルへ。高校に通わず独学生活を送る。大検（当時）を受け、慶應義塾大学経済学部通信教育課程へ入学。シンガポールで通信教育を受けながら独学生活を続ける。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。著書に『法と企業行動の経済分析』（日経・経済図書文化賞）、『東大教授が教える独学勉強法』、『Unlearn（アンラーン） 人生100年時代の新しい「学び」』（為末大氏との共著）など多数。