思わぬところで情報収集の妨げになっているのが、「言葉」への感度の低さです。

気になった言葉や知らない言葉をそのままにしておけば、入ってくるはずの情報を逃してしまいます。ビジネスチャンスだけでなく、顧客からの信頼を失うことにもなりかねません。

今回は「言葉」への感度を高める方法について解説します。

「朝令暮改」の意味がわからず、ごまかした結果

プロジェクトチームの部長・田中は、普段から豪快な性格で、誰からも好かれる人物です。しかし、ある日の取引先との飲み会で、彼は「朝令暮改」「四面楚歌」という言葉の意味を知らず、適当にごまかそうとしました。残念ながら、そこから話がちぐはぐになり、飲み会の空気が白々としました。これは知らないのに知ったかぶりをしたことから起こったことです。

また、新人の山田はプロジェクトリーダーに抜擢され、クライアントへのプレゼンを任されました。しかし、彼はプレゼンの場で「持株会社」の読みを間違え、それが三度も続いたため、クライアントの社長にあきれられてしまいました。これも、ビジネスシーンで求められる基本的な知識、語彙力が不足していた結果です。

最後に、リーダーの佐藤は仕事の進め方が雑で、言葉に対する意識も低く、チームにも覇気がありません。彼は、チームメンバーに知らない言葉があっても、それを調べるように指導することがなく、もちろん自分自身も不勉強なので、チーム全体がビジネス常識に疎い状況です。