どこの会社にも周囲を困らせる問題社員はいるもの。そうした人と、どう向き合ったらよいのだろうか。佐藤慎次郎氏は、大学時代に落語研修会に所属し、落語から「酸いも甘いもかみ分けて人間を見る」を学んだことで救われてきたという。「笑い飛ばせばいい」が、その根っこにある。本からも多大な影響を受けてきた佐藤氏は、無類の本好きの楠木建氏と大いに盛り上がる。特にホンダの本田宗一郎氏からは、経営者は「何でもつまらない顔をして聞かない。どんな人の話も分け隔てなく面白く聞く」ことの大事さを学んだという。後編では、楠木氏が「論理的で言語的、これからの経営者の一つのモデルになる方」と絶賛する佐藤氏の思考回路とは、どのようなものなのか、徹底的に探究する。